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2021年2月4の日経概況

2021年2月4の東京株式市場は4営業日ぶりに反落しました。
終値は前営業日比304円55銭(1.06%)安の2万8341円95銭でした。
米国市場が続伸と小幅の反落のまちまちな動きで終わり、
日本市場は利益確定が優先されました。
3営業日で1,000円近く上昇してきたことで短期的な過熱感が意識される中、
個人の資金は中低位の方にシフトし、値上がり銘柄が多い歪な相場を作りました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。

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【米国市場の動向】

米国市場は続伸と小幅の反落となりました。
ダウ工業株30種平均は3営業日続伸して、
前営業日比36ドル12セント(0.1%)高の3万0723ドル60セン、
ナスダック総合株価指数は小幅に反落して
前営業日比2.234ポイント安の1万3610.543で取引を終えました。

明確な下げの要因はありませんでしたが、
目新しい材料も見当たらず
前日までの上昇分を利益確定する動きが優先されました。

その中でも規制当局による市場の錯乱要因への対処が進むとの
期待は市場を支えました。
ナスダックも終了前までは買いが優勢でしたが、
引けにかけて利益を確定する動きに押され
小幅のマイナスで取引を終えました。

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【日本市場の動向】

日本市場は週後半に入ることで、
ここまでの利益を確定する売りに押されました。
今週に入って3営業日で1000円近く上昇した経緯があり、
短期的な過熱感が意識されるのに十分なレベルでした。

小幅ではありますが
ナスダック市場が反落したことを受け、
半導体関連、電子部品などのハイテク分野が売られましたが、

初の1兆円利益を達成したと発表した
ソニーが大きく躍進、
業績予想の引き上げた日立にも買いが進みました。

日経の日足は短い上下ひげを持つ
陰線を形成しました。
前日より高値と安値を切り下げて、
短い調整に入るサインを出しました。

前日の高値がボリンジャーバンドの
+1σにぶつかり抵抗にあった形ですが、
ここから下がると一目均衡表の転換線、
25日移動平均線、そしてさらに下がっても28,000円と
サポートになる価格がいくつも存在しています。

本日の安値を割り込んで明日も下がる場合は、
調整入りが確定しますが、
気になるところは2月3日の高値が
前回の高値からの切り下げになるところです。

この場合は大きな上昇トレンドの転換を意味しますので
注意が必要です。

東証1部の売買代金は概算で2兆8045億円、
売買高は13億4443万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は984銘柄、
値上がりは1116銘柄、変わらずは91銘柄でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」
「コロナがどういう形でも必ずやる」
森会長の発言には外国人の私の目からしても
驚くほど「日本語が下手!」と思わせる力があります。

オリンピックの開催延期または中止世論が8割を超える中、
国民の心をなだめても足りない局面で
ここまで人の心を逆撫でするか?
不思議な言葉を日本のリーダー層はよく思いつくものです。

利益確定という側面もありますが、
市場にはこのような不確定要因も反映され、
本日の下げを作り出しています。

この概況でも何回も説明していることですが、
市場が最も嫌うのは「開催が中止されました」という
悪材料ではなく、「どうなるか最後までわかりません」という
先行きの不透明さです。

辞任に追い込まれると開催がかなり厳しくなると思われましたが
いざ会見になると、組織委の会長職の辞任を否定、
「自分からどうしようという気持ちはない」と述べて視界不良は増幅。
(こちらの日本語も下手!と大きい声では言えませんが・・・)

昨日と今日の動きは不安要因を反映して、
大きな変化の前兆を示唆しています。

それでも民間の企業は頑張っていただいているので、
堅調な業績を基盤に、ファンダメンタルがしっかりしている
中位・低位株への物色は止めないようにしてください。

緊急事態宣言の延長で失業者が22万9000人増えても、
経済損失が5兆8000億円に上っても、
議員様は銀座のクラブで盛り上がっても、

我々国民は自分の生き残る道を自分で模索しないといけないでしょう。
(あなたは国民じゃないだろう?というやぶなツッコミはなしです)

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【各市場の動き】
日経平均(円)
28,341.95 -304.55(-1.06%)
ドル・円
105.22 – 105.24 +0.17(0.16%)
ユーロ・円
126.34 – 126.36 -0.11(-0.08%)
ユーロ・ドル
1.2004 – 1.2007 -0.0033(-0.27%)
NYダウ工業株30種(ドル)
30,723.60 +36.12(0.11%)
S&P500種
3,830.17 +3.86(0.10%)
ナスダック
13,610.543 -2.234(-0.01%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
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