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2021年3月26日、週末の日経概況

2021年3月26日の東京株式市場は続伸しました。
終値は前営業日比446円82銭(1.56%)高の2万9176円70銭でした。
4日ぶりに終値で2万9000円台を回復しました。
米国市場は朝方売りが先行しましたが、
堅調な景気指標を背景に上昇して終りました。
日本市場は米国市場の上昇要因を引き継ぎ、
買いが先行して、上昇幅が500円に達する場面もありました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。

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【米国市場の動向】

米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発して、
前営業日比199ドル42セント(0.6%)高の3万2619ドル48セント、
ナスダック総合株価指数も3営業日ぶりに反発して
前営業日比15.790ポイント(0.1%)高の1万2977.680で取引を終えました。

欧州で新型コロナウィルスが拡大することや、
FRBパウエル議長の発言で量的緩和の縮小が
検討されるとの思惑が広がり、朝方は売りが先行、
300ドル以上下げる場面がありました。

売りが一巡した後は、バイデン米大統領が就任100日後まで
新型コロナワクチンの接種を倍増させると発表したこと、
新規失業保険申請件数が前週から減少したことが好感され、
買いに転じ、プラス幅を拡大しました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場が上昇した要因を引き継ぎ、
買いが先行してスタートしました。
米国のバイデン大統領が新型コロナウィルスの
接種を倍増させると発表したこと、
景気関連指標が改善した流れを好感して、
上昇幅は500円を超える場面もありました。

海外一巡した後は、来週の年度末相場に備えて、
短期的な利益確定を目的とする売りが出て
上昇幅を縮小させながら今週の取引を終えました。

33業種すべてが上昇し、
特に海運、精密機器、陸運の上昇が目立ちました。
ゴム製品、その他製品、自動車関連など景気敏感業種への買いが強く、
水産、食料品などの内需の上昇が相対的に弱く映りました。

日経の日足は上下髭を持つ短陽線を形成しました。
前日の終値から上放れしてスタート、
そのまま上昇して上向きのギャップを形成しました。

現在の株価の位置を確認しましょう。
25日移動平均線が下向きに変わった中、
75日移動平均線は上向きのまま、

ローソク足が22日からその間に入っています。
大きなトレンドが変わる準備をする際の動きです。
もちろんまだ確定ではありません。

東証1部の売買代金は概算で2兆8093億円、
売買高は12億8270万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1781、
値下がりは350、変わらずは62でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

テクニカル分析上、気になるところが多い今週の動きを受けて、
ここまでの流れをまとめて俯瞰してみます。

ここから予想されるシナリオは2つ。
1. 25日移動平均線まで戻ってぶつかってから
再び下がるのが最も典型的なパターン、

2.次は、25日移動平均線を超えて
3/18に形成した前回の高値に挑戦、
しかし、その高値まで届かずに途中で折れて、
下に向かってトレンド転換してしまうパターンです。

いずれの場合も、高値の切り下げは継続になり、
迷いが深まるパターンですので、
「やりにくい」と感じる相場を形成するでしょう。
実際に現在はやりにくく感じるのが自然です。

つまり、誰もが「おかしい、やりにくい」と感じるのが普通なので、
「なぜうまくいかない?私だけかな?」と心配する必要はありません。
自分が難しかったら、誰にでも難しいものです。

さて、ファンダメンタル的な面をみていきましょう。
米国市場の週末動向です。
金曜日の26日は大幅に続伸、
ダウ工業株30種平均は2営業日ぶりに続伸して、
前営業日比453ドル40セント(1.4%)高の3万3072ドル88セント、
ナスダック総合株価指数も続伸して
前営業日比161.045ポイント(1.2%)高の1万3138.725で取引を終えました。

バイデン大統領が新型コロナワクチンについて
倍増させると表明したことが引き続き好感され、
経済指標も良好な結果を示したことが投資家心理を刺激しました。

26日のシカゴ市場で日経平均先物は続伸、
6月物は前日比555円高の2万9415円で引けました。

以上のことを受けて、来週は堅調なスタートが予想されます。
そして、波乱を含みながら
週後半に向かって様子見がひろがるでしょう。

来週の波乱含みとは、
年度末相場であることに加えて、
イベントが盛りだくさん、
各イベントの結果によっては3万円をもう一度目指すか、
下げを強めるかに分かれそうです。

月曜日の29日が権利付き最終日、
30日が権利落ち日なので配当権利落ちの影響170-200円の範囲で
下方への圧力がかかります。

4月1日から新年度入り、配当再投資、
機関投資家の新年度買いなどが入ると、
上に向かっての圧力がかかります。
上と下の圧力がぶつかり合うので、乱高下の要素を含んでいます。

これに加えて30日の2月失業率・有効求人倍率、
31日の2月鉱工業生産、4月1日の3月日銀短観、
景気の動向をさぐる重要な指標が並んでいるので、
その結果によっても上下、反動することが考えられます。

最も注目されるのは4月2日米国の雇用統計、
金曜日に近づくにつれ様子見が広がりますが、
その結果次第で翌週の動きは強くなることも考えられます。

今週末の米国市場では景気敏感セクターが買われたので、
来週の日本市場も景気敏感銘柄、
空運業の押しが強かった分、リバウンドを狙うのもよいでしょう。
加えて、半導体も短期的な戻りを試す動きが強まるので
物色の目を向けていいのではないでしょうか。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,176.70 +446.82(1.56%)
ドル・円
109.24 – 109.25 +0.16(0.14%)
ユーロ・円
128.63 – 128.68 -0.14(-0.10%)
ユーロ・ドル
1.1777 – 1.1778 -0.0028(-0.23%)
NYダウ工業株30種(ドル)
32,619.48 +199.42(0.61%)
S&P500種
3,909.52 +20.38(0.52%)
ナスダック
12,977.680 +15.790(0.12%)

<26日の米国市場>
NYダウ工業株30種(ドル
33,072.88      +453.40(1.38%)
S&P500種
3,974.54       +65.02(1.66%)
ナスダック
13,138.725      +161.045(1.24%)

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