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2017年7月31日の日経概況

2017年7月31日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比34円66銭(0.17%)安の1万9925円18銭でした。
下値が堅いことを確認させてくれると同時に、
上値も重いという膠着感の強い相場を極める7月最終営業日の取引でした。
米国市場は火を吹くような勢いで上昇を続けていますが、
高値圏で割高感が意識される位置まできており、
日本株は好調な業績で支えられながらも迷いが深まっています。
この動きから抜け出す支援材料とは?
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】

米国市場は続伸と続落、相反する動きになりました。
ダウ工業株30種平均は4日続伸して、
前営業日比33ドル76セント(0.2%)高の2万1830ドル31セント、
ナスダック総合株価指数は続落して、
前営業日比7.509ポイント(0.1%)安の6374.677で取引を終えました。

ダウ工業株30種平均は3日連続で最高値を更新しました。
主力株、金融株のリードで、
ハイテク株は踊り場に差し掛かっています。

1株利益(EPS)が市場予想を上回ったシェブロンが買われ、
金融のゴールドマン・サックスなども値を伸ばしました。
一方、アマゾン・ドッド・コムやアップルの下落で
ダウはマイナスに転じる場面もありましたが、
値ガサ株の支えによってプラス圏に浮上して終わりました。

今週はアップルの決算発表が予定されていて、
日本市場にも影響を与えることが予想されます。

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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
シカゴのCME日経平均先物は反落、
9月物は前営業日比70円安の1万9960円で引けました。
大阪取引所の終値を10円上回りました。

SGX日経平均先物は先週末の清算値でスタート、
1万9960円で始まりました。
日本市場は週後半に主要イベントが集中していることで、
様子見が先行して、小幅続落で寄り付きました。
始値は26円39銭安の1万9933円45銭、
その後も横ばいが続きましたが、
前引けにかけて下げ幅を縮小させました。

業績相場の特徴をそのまま反映して、
個別の銘柄に物色が進み、
13円安の1万9946円で午前中の取引を終えました。

午後に入ってからも大きい変動は見られず、
資金は好業績を発表した銘柄を中心に向かいました。
一進一退を繰り返しながら、前場よりは下げて
34円安で取引を終えました。

鉄鋼、海運業や医薬品が買われ、
水産、食料品などの内需株が売られました。

東証1部の売買代金は概算で2兆9067億円、
様子見ムードを極めながらも、物色される銘柄には
しっかり資金が流れて、6月16日以来の高水準まで進みました。
東証1部の売買高は23億3455万株、東証1部の値下がり銘柄数は1266、
値上がりは685、変わらずは72銘柄でした。

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【日本市場の動向:テクニカル分析】

日経の日足は長い下ひげを持つ陰線を形成しました。
高値と安値を切り下げて、形でも下落を示し、
支援材料なしでは調整入りを余儀なくされる流れです。

2017年に入って日経は変動性の相場に移行、
5/8から横ばいの持ち合い相場を形成しています。
持ち合いの形成は今年2番目で、
最初は2016年12月から2017年3月末にかけての相場です。

テクニカル的に気になる点は5/1の雲上抜けから
3ヶ月ぶりに雲入りになったことです。
7/24と25日には雲の上辺にあたる先行スパン1で支持されましたが、
今回は割り込んで中に入ってしまいました。

明日、本日の安値を割り込んで行くと
テクニカル的にはしばらくの調整を強いられる形ですが、
これという材料がないことで危機感が強まります。

月足では4月以降、4ヶ月ぶりに陰線を形成、
早速明日からこの持ち合い相場を抜け出せるかが注目されます。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

堅調な日本企業の業績から考えると
少しは苛立つほどの持ち合いを形成、
膠着感が強まっています。

堅調といってもあまり実感が湧かないので、
具体的な数字で考えてみましょう。
日本企業は純利益ベースで2015年に過去最高を記録してから
2年ぶりに2017年に更新、
2018年3月は2017年の記録までも更新することが予想されています。

1四半期はその進捗を確認する重要な確認時期になりますが、
大きな上方修正にはならなくても、
堅調に推移していることは確認されています。

今の膠着相場を作っているのは
1.国内(内部)要因の企業業績は好調
2.外部要因になる為替市場に影響を与える要因が山積
・トランプ政権への不安が強まる
・北朝鮮のミサイル発車など、挑発が強まる
・中国VS米国間及び、中国と周辺國間の覇権争いが強まる
3つの「強まる要素」が、リスクを強めているからです。

投資のヒントとして考えられることは
本日の業種別動向からいい示唆が得られるということです。
為替市場で円高が一服しない中でも
鉄鋼が上昇率1位で、自動車関連も強い動きが続きます。
異例のことですが、純粋に業績を評価する動きが強いということでしょう。

なおさら為替市場がサポートする雰囲気になると
これらの銘柄にはさらに強い追い風が吹く可能性が高いでしょう。
為替の動きをみると、こちらの業種は今が仕込み時期でしょう。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
19,925.18     -34.66     -0.17%
NYダウ(ドル)
21,830.31     +33.76     +0.15%
ドル(円)
110.42-43    -0.68円高     -0.61%
ユーロ(円)
129.59-63    -0.36円高     -0.27%

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