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2018年10月11日の日経概況

2018年10月11日の東京株式市場は大きく反落しました。
終値は前営業日比915円18銭(3.89%)安の2万2590円86銭でした。
2018年入って3番目の下げ幅で、
9月10日以来約1カ月ぶりの安値となりました。
米国市場で長期金利がさらに上昇したことを受けハイテク関連に売りが進み、
日本市場は代表銘柄の下方修正もあり、
下げ幅を1,000円まで広げる場面もありました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は大きく続落しました。
ダウ工業株30種平均は大きく続落して
前営業日比831ドル83セント(3.1%)安の2万5598ドル74セント、
ナスダック総合株価指数も大幅に下落して
前営業日比315.966ポイント(4.1%)安の7422.050で取引を終えました。

貿易摩擦、長期金利の上昇が市場を圧迫しました。
前日は限定的な反応をみせた貿易摩擦に対して
長期化する懸念が広がって投資家心理が悪化しました。

下落幅は2月8日以来の大きさで、
長期金利の上昇で割高に見られやすい
ハイテク銘柄に売りが出たことも
市場を押し下げる要因になりました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場の大幅な下落に伴い
世界同時株安の流れに飲み込まれました。
前日の終値から大きく売りが先行してスタート、
節目と思われるところをすべて下に抜けました。

貿易摩擦などリスクの高まりを受けて、
安全資産の円が買われ、
112円台まで一気に進んだ円高傾向が
さらに市場を押し下げる要因となりました。
日経は一時期、下げ幅を1,000円に広げる場面もありました。

注目度の高い安川電機が2019年2月期の純利益予想を
下方修正したことは、市場の心理をさらに悪化させ、
ハイテク関連銘柄、電機銘柄が大きく売られました。

日経の日足は下ヒゲを持つ大きい陰線を形成しました。
前日の終値から下離れしてスタート、
大きく下げて75日線を割り込み、ギャップを形成しました。

安値では200日線が意識されて一回割り込んでから
終値では戻していますが、
支えになってくれると思った25日線を割り込んで
次の節目の75日線、23,000円の線も一気に下に抜けました。

前日は「下げ止まりのサインではありますが、
まだトレンド転換はしていません。」と解説、
下げ止まりから大きく下に抜けて戻りには
時間を要する流れになってきました。

商いは投げ売りに伴い大きく上昇、
9月21日以来約3週間ぶりの多さでした。
東証1部の売買代金は3兆7587億円、
売買高は19億5248万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は2050、
値上がりは56、変わらずは4銘柄でした。

下げ幅は今年3番目でしたが、
値下がり銘柄数は2,000を超え、
今年最多となりました。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

前日はトランプ氏の発言が限定的な影響を与えたことから
「貿易摩擦関連ではよほどの強い材料ではなければ
市場が大きく下げることも当分はないと予測します。」と解説しましたが、
わずか1日足らずで大きく崩れる方向に動きました。

長期金利の上昇に加えて、すでに認識されている
貿易摩擦がそんなにも悪い材料なのか?
という疑問もあるかと思いますが、
ここは人間だけでなく、自動売買、
いわゆるアルゴリズム売買という存在も知っておく必要があります。

一つのトリガーを引いて、自動的に売りを出すと
次のプログラムのトリガーも引いてしまい、
その連鎖で売りが売りを呼ぶというのが
現在における相場の流れでもあります。

下げ止まりなのかどうか、微妙な位置からの暴落なので
再び下値を模索していく展開に入ったと言えます。
円高、ハイテク関連、電機など
景気敏感銘柄はまだ乱高下の動きが想定されるので、
この下げが落ち着くまでは内需を中心として
しっかり業績をチェックした上で投資することをおすすめします。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
  22,590.86 -915.18(-3.89%)
NYダウ(ドル)
  25,598.74 -831.83(-3.14%)
ドル・円
  112.15 – 112.16 -0.92(-0.81%)
ユーロ・円
  129.50 – 129.54 -0.45(-0.34%)

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