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2019年3月29日の日経概況

2019年3月29日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比172円05銭(0.82%)高の2万1205円81銭で終えました。
米国市場の上昇、円安、中国市場の上昇など外部環境のサポートにより
3桁の上昇を記録しましたが、週間ベースでは400円を超える下落で終わりました。
月間ベースでもマイナスを記録しながら
景気減速の心理を織り込み始めている日本市場、来週も上値の重い展開が予想される中、
本日も最後までしっかりお読みください。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比91ドル87セント(0.4%)高の2万5717ドル46セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比25.789ポイント(0.3%)高の7669.166で取引を終えました。

米国の高官が中国を訪問し、貿易摩擦に対する協議が再開、
進展があるとの期待から投資家心理が改善しました。
逆イールドで懸念が広がっていた10年物国債の利回りが上昇、
銀行などの金融銘柄が買われたことも相場を支えました。

強い材料が不足する中、積極的な買いは見られず、
下げる場面も見られるなど
明確な方向感はなく、迷いが続く相場でした。

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【日本市場の動向】
日本市場は積極的な買いは見られないまま
上昇しながらも様子見の相場模様を形成しました。
米国市場が貿易摩擦関連の協議で進展があるとの期待から買われ、
円高傾向が一服した後は円安傾向に振れたことなどを受け
上げ幅は200円を超える場面もありました。

上海市場が上昇するなど外部環境は好材料が揃いましたが、
日本市場の国内要因が材料不足で
強く上昇を続けるまでには至りませんでした。

医薬品、食料品、海運業が上昇率トップ3を記録、
景気敏感業種とディフェンシブの一部が混在しています。
一方、石油・石炭製品が引き続き売られ、
電気・ガス業も厳しい動きになりました。

材料不足で商いは減って2兆円割れ直前まできました。
東証1部の売買代金は2兆390億円、
売買高は11億7475万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1199、
値下がりは857、変わらずは83銘柄でした。

日経の日足は上下ひげを持つ短陰線を形成、
前日の高値と安値は切り上げたので、形では上昇でした。
75日線に支えられた動きのように見られますが
25日線が近くに位置するので、戻ったら叩かれやすい位置にあると言えます。

3/25の大きな下落からみると上下動きながら方向感を失っているので
より強力な材料がないと迷いの相場は
当分続く可能性があります。
下がる場合は再び75日線に支えられるかがポイントです。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
今週を振り返ると421円の下落、
年度末が入っている3月の月間ベースでも179円安で終わりました。
世界の景気減速に対する懸念が広がることには
勝てるはずもない、ということを示されたようです。

来週も明確な上昇要因は探しにくく、上値の重い展開になると予想します。
短観を含め数多くの経済指標の発表に
3月の米国雇用統計と乱高下しやすい日程が続きます。

日本では4月1日に新元号を4月1日午前11時半ごろに
公表する日程が決まっています。
市場関係者の見通しは「持続的な影響を与えることはない」となっています。
リーマンショック、東日本大震災、ブレグジットなど
色々な修羅場を潜り抜けてきた筆者ですが
流石に新元号の公表というイベントに遭遇した経験はなく、
どなたか経験をお持ちの方がいらっしゃれば、知恵を貸してくだされば幸いです。
メールお待ちしております。

上下激しく動くことが予想されますので、
保持している銘柄で中・長期保有を目的にしている銘柄の場合は
下値も固いと思うので、損切りラインを深めに入れてこの場を過ごすのがよいでしょう。

乱高下局面をむしろ好む短期志向の投資家は
石油・石炭製品が売られ過ぎのレベルまで進んだので
短期の反発を狙う、
割高感の出始めている陸運業、不動産業などへの短期空売りを狙うのもよいでしょう。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
21,205.81 +172.05(0.82%)
ドル・円
110.60 – 110.61 +0.53(0.48%)
ユーロ・円
124.27 – 124.31 +0.58(0.46%) 
NYダウ(ドル) 
25,717.46 +91.87(0.35%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

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