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2019年4月5日の日経概況

2019年4月5日の東京株式市場は3日続伸しました。
終値は前営業日比82円55銭(0.38%)高の2万1807円50銭で終えました。
半月ぶりの高値水準まで上昇しましたが、2兆円を割り込む商いから分かるように
雇用統計の結果を見極めたいとの気持ちが強く、
上値は限られた範囲内で収まりました。
上昇で週末を迎えたことは投資家心理を改善させますが、
雇用統計の結果を見極める必要は日米両方の動きから伝わってきます。
本日も最後までしっかりお読みください。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比166ドル50セント(0.6%)高の2万6384ドル63セント、
ナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反落して
前営業日比3.769ポイント安の7891.784で取引を終えました。

米中貿易協議に対する期待が続いたことが
市場を押し上げた上に、エチオピア航空の737MAX8型機の
墜落事故に関する調査が続いているボーイングが
大幅な下落の後、テクニカル的に買われました。

一方、雇用統計の結果を見極めたいとの気持ちは
日本市場同様強く、上値は限定的でした。

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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の流れを引き継ぎ、
米中貿易協議への期待を背景に上昇しました。
前日一服したと思われた円安傾向が再び加速
111円の後半まで進むと上げ幅を拡大する場面も見られましたが、
少ない商いを記録しながら上値が限られた範囲で
今週の取引を終えました。

海運業、金属、機械などの景気敏感株が買われ、
自動車部門が引き続き堅調でした。
一方、食料品、小売、水産など内需系で
強い動きを見せてきた業種に売りが続きました。

様子見ムードの極まりと共に商いは減少、
3月19日以来およそ半月ぶりに2兆円を割り込みました。
東証1部の売買代金は1兆9652億円、
売買高は11億3774万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1311、
値下がりは729、変わらずは100でした。

日経の日足は上下ひげをもつ陽線を形成、
高値と安値を切り上げて上昇トレンドを継続することになりました。
ボリンジャーバンドの+2σと+1σの間に日足が位置し、
上向きになっているので、バンドウォークに入りました。

この場合、+1σの中に終値が入らない限りが上昇トレンド継続となります。

3/4の高値まで目前に迫ってきている中、
週足でも陽線を形成、先週の週足から実体が上放れするギャップを開けました。
上は26週移動平均線と先行スパン2が位置するので、
抵抗になりやすいですが、調整を挟みながら上を目指す流れです。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
様子見という基本的な流れを見せながらも
陽線で今週を終えた日経、
外部環境頼りでありながらも上昇という意外な強さを見せた週間でした。

雇用統計の結果によって流れが変わる可能性もありますが、
来週も下値が堅い中で、経済指標と決算の結果を織り込みながら
上を模索する動きが予想されます。

10日以降に海外が経済指標とイベントが集中しています。
10日の欧州ではECB定例理事会でドラギ総裁の記者会見が予定されて、
米国では3月消費者物価指数、
3/19-20の間に開催されたFOMCの議事録が公開されます。

11日は中国の方から材料で3月消費者物価指数、
3月生産者物価指数が発表され、景気の動向に
敏感な銘柄への影響が予想されます。

国内では小売の決算が本格化され8日にニトリ、9日にJフロント、
10日にイオン、11日にファーストリなどの主要な名前が並びます。
結果によって乱高下する動きは挟むのが当然と割り切れば
わかりにくい相場の中でも落ち着いていられるでしょう。

繊維セクターが前回の高値を超えてくる銘柄が増える中、
週末の米国株の動きによってはさらに上昇の圧抑がかかる可能性があるので
関心を持って観察してみましょう。
またゴム製品も同様の流れなので、注目に値します。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
21,807.50 +82.55(0.38%)
ドル・円
111.69 – 111.70 +0.33(0.29%)
ユーロ・円
125.47 – 125.51 +0.30(0.23%) 
NYダウ(ドル) 
26,384.63 +166.50(0.63%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

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