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2019年7月8日の日経概況

2019年7月8日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比212円03銭(0.98%)安の2万1534円35銭で終えました。
雇用統計が市場予想を上回り、利下げ期待が後退したことを受け
米国市場が軟調な動き、日本市場はその流れを引き継ぎました。
アジア市場が下落したことや、機械受注などの景気指標が振るわなかったことも
下げ幅を200円以上に増やす要因になりました。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】
米国市場は5営業日ぶりに反落しました。
ダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落して、
前営業日比43ドル88セント(0.2%)安の2万6922ドル12セント、
ナスダック総合株価指数は7営業日ぶりに反落して
前営業日比8.440ポイント(0.1%)安の8161.791で取引を終えました。

注目されていた雇用統計は市場予想の16万人を
大きく上回る22万4,000人で、
利下げへの期待が後退したとされ、
投資家心理が悪化、売りが進みました。

232ドルまで下げ幅を広げた後は、平均時給の伸びが
縮小したことを受け下げ渋り、
米国市場はまだ高値圏に位置しています。

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【日本市場の動向】
日本市場は週末の米国市場が軟調だったことを受け
売りが先行してスタートしました。
中国を始め、アジア市場が下落することを受け下げ幅は拡大、
240円を超え、心理的な節目21,500円を下回る場面もありました。

5月の機械受注など発表された経済指標も
ふるわない結果で、下押し圧力は強くなりましたが、
21,500円を守りたいとの心理で、下値では買いが入りました。

連続で上昇率1位を記録していた海運業は利益確定が出て軟調、
水産・農林業、医薬品、陸運業などの内需型が弱い動きになりました。
33業種中、ゴム製品、鉱業、銀行業の3業種のみ上昇しました。

商いは5日連続で2兆円を割り込む低調ぶりが続き、
東証1部の売買代金は概算で1兆6953億円、
売買高は10億7838万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1676、
値上がりは402、変わらずは69でした。

日経の日足は長めの下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
高値と安値を切り下げ、実体が前日の実体から離れる
実体レベルのギャップを形成して、
200日移動平均線に跨り、安値では
21,500円を一時的に下回りました。
本日の安値を下に抜けると、直近の高値付近で持ち合ったところは
下のギャップを埋めに行くことになります。

すぐ下には75日線が少し上向きになって待っているので、
支えられながら、トレンド転換するのかが確認ポイントです。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

利下げ期待の後退を受けて、幅のある下落を見せた日経、
米国市場は利下げ期待を背景に十分あげてきたので、
少しの調整はつきものとして、
日本株はまともな恩恵を受けることなく
先週の上昇分を侵食し始めています。

ギャップを開けて上昇したギャップを埋めにかかっているので、
明確な上昇材料がないと、早く上昇した分、
埋めるのも早い可能性があります。

市場が混乱しているのは業種の動きを見ても伝わります。
下落幅が広がり、景気敏感セクターに売りが入る場合は
ディフェンシブセクターが物色されますが、
本日はそのセクターまでもが軟調な動きでした。

割安感は残ったまま今週は乱高下要因が散在しているので、
なおさら難しい相場になりそうです。
電気機器に加え、ゴム製品、非鉄金属などの素材系は強さが残っているので、
短期の物色はこの中で探すのも今週を乗り切る戦略としていいでしょう。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
21,534.35 -212.03(-0.98%)
ドル・円
108.30 – 108.31 +0.25(0.23%)
ユーロ・円
121.53 – 121.57 -0.21(-0.17%) 
NYダウ(ドル)
26,922.12 -43.88(-0.16%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
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