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2019年7月10日の日経概況

2019年7月10日の東京株式市場は小幅反落しました。
終値は前営業日比31円67銭(0.15%)安の2万1533円48銭で終えました。
前日とほぼ同じ動きになりましたが、形では下に振れました。
米国市場は利下げ期待が後退したことを材料にした下げが続きましたが、
日米ともに今夜のパウエルFRB議長の議会証言で
利下げを後押しする内容が出るか、注目しています。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】
米国市場は3日続落と反発のまちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は3日続落して、
前営業日比22ドル65セント(0.1%)安の2万6783ドル49セント、
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発して
前営業日比43.346ポイント(0.5%)高の8141.728で取引を終えました。

方向感の乏しい1日でした。
前日までの動きを引き継ぎ、利下げへの期待が後退したことを
要因に売りが先行してスタートしました。

方向感のない展開の中で、資金はIT、ハイテク関連銘柄に流れ
アマゾン、フェイスブックなどの銘柄が買われ
ナスダック指数が上昇しましたが、
10-11にFRB議長の議会証言が予定されていることから
全体的には様子見相場になりました。

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【日本市場の動向】
日本市場は前日終値を挟んだ動きに終始しました。
マイナス材料は景気指標、工作機械受注の減速を受け
機械などの設備投資関連に売りが膨らみました。

プラス材料は円安、109円近くまで進んだことを材料に
買いが進み、プラスに転じる場面もありましたが、
米国市場同様、パウエル議長の証言内容を
見極めたいとの心理で小幅マイナスに沈んで引けました。

精密機器、情報・通信業などのハイテク関連に買いが入り、
水産、医薬品、陸運、食料品などの内需系も上昇しました。
一方、海運業が2日連続で大きく下げ、
先週の大きな上昇に対する打ち消しに入りました。

商いは7日連続で2兆円を割り込み、
東証1部の売買代金は概算で1兆9437億円、
売買高は11億3868万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1297、
値上がりは764、変わらずは88でした。
7営業日続けて節目の2兆円を下回るのは
2018年8月以来11カ月ぶりの記録です。

日経の日足は長い上ヒゲを持つ短陽線を形成しました。
高値と安値は切り下げ、形では下落しました。
高値が200日線にタッチしてから戻したので、
終値が抑えられ、抵抗にあうサインを出してきた昨日の動きから
結局下に振れる流れになりました。

21,500円を一回したに抜けましたが、
終値では戻して21,500円を超えて引けました。
支えになる節目で止まりましたが、
さらに下げると75日線、上向きで接近する25日線が次の支えのポイントになります。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

前日は「中々落ち着かない相場です。」から
解説を始めましたが、本日もほとんど動きはない相場でした。
それだけ今夜予定されているパウエル議長の議会証言が注目されるわけで、
ある意味、様子見が続くのは当たり前とも言えます。

市場では7月の利下げを示唆する内容になるだろうとの見方が強いですが、
その通りになる場合は、利下げを好感して米国市場が上向き、
日本市場もその恩恵を受けることになるでしょう。

その場合は商いの増加と共に幅広い銘柄に買いが進みますが、
利下げ観測により円高に振れることも考えられるので、
輸出系には慎重な選定が必要になります。

ただし、反対の内容になる場合は、短期的に押されますが、
年内の利下げは規定事実として受け入れられているので、
底固く、年末に向かっては落ち着きを取り戻す動きになるでしょう。

海運業が連続で利益確定に押されたので、リバウンド狙いと
内需系は引き続き注目していいでしょう。
個別には無印良品が株式分割を発表、個人投資家が投資しやすくなるため
資金を集めるか、明日以降の動きが注目されます。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
21,533.48 -31.67(-0.15%)
ドル・円
108.91 – 108.92 +0.10(0.09%)
ユーロ・円
122.24 – 122.28 +0.28(0.22%) 
NYダウ(ドル)
26,783.49 -22.65(-0.08%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

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