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2019年7月11日の日経概況

2019年7月11日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比110円05銭(0.51%)高の2万1643円53銭で終えました。
7月中の利下げを示唆する米国FRB議長の議会証言を材料に
米国市場が上昇、その流れを引き継いで上昇すると同時に、
金利差縮小で円高に振れたことが拮抗しました。
低調な商いの中でも上昇に転じたテクニカル指数、決算への備えなど
悩みはまだまだ多い相場です。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発して、
前営業日比76ドル71セント(0.3%)高の2万6860ドル20セント、
ナスダック総合株価指数は2日続伸して
前営業日比60.803ポイント(0.7%)高の8202.531で取引を終えました。

注目を集めていたイベントはプラス材料に動きました。
パウエルFRB議長が議会証言を通じて
7月中の利下げを示唆、幅広い銘柄に買いが入りました。

加えて6月開催分のFRB議事録でも、
利下げに傾く内容が盛り込まれたことから
200ドル以上あげる場面もありましたが、
来週から本格化する決算に備えて様子見がまた広がり
上昇幅を縮小させながら引けました。

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【日本市場の動向】
日本市場は利下げ期待を背景に上昇した米国市場の流れと
金利差縮小により円高リスクが顕在化したことが拮抗し、
朝方は前日の終値を挟んだ動きになりました。

中国などのアジア市場が堅調に動いたことを背景に
午後に入ると上昇幅を広げ始め、
3桁の上昇幅を確保しながら本日の取引を終えました。

前日に続いて水産、倉庫、不動産業などの内需系に買いが入り、
円高の影響で自動車、機械などの
輸出関連銘柄に売りが出ました。

商いは8日連続で2兆円を割り込みました。
東証1部の売買代金は概算で1兆7845億円、
売買高は11億4081万株でした。
東証1部の。値上がり銘柄数は1660、
値下がりは429、変わらずは60でした。
8営業日続けて節目の2兆円を下回るのは
2016年10月以来で2年9ヶ月ぶりの記録です。

日経の日足は短い上下ヒゲを持つ陽線を形成しました。
高値と安値は切り下げ、形でも上昇、
直近の下げから、75日線の上で止まりトレンド転換しました。

これから上昇トレンドへの継続に入るためには
本日の高値を抜けて上昇する必要があり、
その動きが出ると7/10の安値が6/26からの安値切り上げになります。

この位置は一目均衡表上の雲の上でもあり
三役好転が成立しています。
24営業日先には雲が入れ替わるので、
テクニカル的には上昇への転換を示しています。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

日本市場は2年9ヶ月ぶりの記録になるほどの
低調な商いの中で上昇する歪な動きになっています。
方向感のない展開になってもおかしくはないですが
テクニカル的には本日の上昇で200日線、5日線を超え、
三役好転も成立、上昇のサインが点灯しました。

米国市場の堅調な動きに比べると恩恵を受けない様子ですが、
上値を抑えているのは円高のリスクです。
それに加えて米国企業の決算、日本の決算が控えており、
さらに様子見で低調な商いは進む条件が揃っています。

前日解説した通り、円高への懸念が顕在化されつつあるので、
内需系への注目はまだ有効、
一方、直近動きが活発だったJASDAQ平均には割高感が出始めているので、
注意が必要です。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
21,643.53 +110.05(0.51%)
ドル・円
108.03 – 108.04 -0.92(-0.84%)
ユーロ・円
121.79 – 121.83 -0.39(-0.31%) 
NYダウ(ドル)
26,860.20 +76.71(0.28%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
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