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2019年12月3日の日経概況

2019年12月3日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比149円69銭(0.64%)安の2万3379円81銭でした。
ISM指数が市場予想を下回り、アルゼンチンやブラジルなどの
新興国に新たに追加関税を設定する可能性が出たことで米国市場が下落、
日本市場も下げでスタートしましたが、下げ渋った後は
戻し、下げ幅を縮小させながら取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】

米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比268ドル37セント(1.0%)安の2万7783ドル04セント、
ナスダック総合株価指数も続落して
前営業日比97.484ポイント(1.1%)安の8567.987で取引を終えました。

中国の指標とは反対に4ヶ月ぶりに悪化した
指標が嫌気され売りが膨らみました。
11月のISM製造業指数が市場予想49.4を下回る
48.1で、前月からは0.2ポイントが低下しました。
50を下回るのは4カ月連続で製造業の景気悪化懸念が
市場の重荷となりました。

また、新興国に追加関税を課する可能性について
言及したトランプ氏のツイッターも
下落の要因となりました。

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【日本市場の動向】

日本市場は前日に引き続き外部要因によって下落しました。
前日は中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が
好調であることが好感され、上げ幅を拡大しましたが

本日は市場予想を下回った米国のISM指数、
貿易摩擦の拡大懸念など、
米国市場を萎縮させた要因が引き継がれ下落しました。

前日の上昇で年初来高値という一つの節目を超えたことで
達成感から来る利益確定も加わり下げが広がりそうでしたが、
中国市場が安定した動きを見せ、
押し目を拾う買いが下を支えて下げ渋りました。

鉱業、その他製品、電気機器の3業種のみが上昇、
水産、倉庫、陸運などの内需型に特に強い売りが見られました。

商いは2兆円近くまで増加、
東証1部の売買代金は概算で1兆9566億円、
売買高は10億7475万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1540、
値上がりは551、変わらずは66でした。

日経の日足は短い上下髭をもつ陽線を形成しました。
前日の高値と安値を明確に切り下げ、
下げが鮮明になりましたが、

安値では25日移動平均線に支えられ、
前日の始値付近まで戻って終わったことは
明日への希望を持たせる形となりました。

逆に本日の安値を切り下げると
下げが当分加速しますが、
内部要因としては下げる要因があまり見当たらないので
底値は固いと予想します。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

前日は幅の大きい上昇であるにもかかわらず実態が伴ってない感覚を説明して
「本日の米国市場が強い動きを見せると、
さらに日本市場も強くなりますが、
ニュース一つで幅の大きな調整は入る可能性の高い
相場でもあるので、注意が必要です。」という解説を行いました。

やはり米国市場が弱く動いたことが響いて
下げてきましたが、今度は下げる方向から強く反発する動きがみられました。
スタート時点から考えると下値の固さが再度確認されたと思えますが、
新たなリスク要因にも注目する必要があります。

現在の上昇・支えの要因には急激に進んだ円安もあります。
新興国への追加関税などリスク要因が台頭してくると
為替市場で円高に転じる可能性があります。

明日以降はドル・円の動きも一緒にチェックしながら
利益確定の後、資金が再び入り始めたマザーズにも
注目してみましょう。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,379.81 -149.69(-0.64%)
ドル・円
109.16 – 109.17 -0.43(-0.39%)
ユーロ・円
120.85 – 120.89 +0.12(0.09%)
ユーロ・ドル
1.1072 – 1.1075 +0.0056(0.50%)
NYダウ工業株30種(ドル)
27,783.04 -268.37(-0.95%)
S&P500種
3,113.87 -27.11(-0.86%)
ナスダック
8,567.987 -97.484(-1.12%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
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