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2020年7月3日の日経概況

2020年7月3日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比160円52銭(0.72%)高の2万2306円48銭でした。
雇用統計が市場予想を大きく上回ったことを
好感した米国市場が上昇、日本市場もその流れを引き継ぎました。
買いが一巡するところで、新型コロナウィルスの感染者数が
米国では最大、東京都でも120人を超えたことが嫌気され
上昇幅は限定的な範囲に留まりました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。

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【米国市場の動向】

米国市場は上昇しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比92ドル39セント(0.4%)高の2万5827ドル36セント、
ナスダック総合株価指数は4営業日続伸して
前営業日比53.00ポイント(0.5%)高の1万0207.63で取引を終えました。

ナスダック総合株価指数は連日で過去最高値を更新しました。
市場予想290万人増に対して雇用統計が480万人増、
戦後最大の伸びとなったことが好感され、上昇しました。

上昇幅を470ドル近くまで広げる場面もありましたが、
新型コロナの新規感染者数は1日に5万人を超え
最多を記録したことが懸念材料となり、
上昇幅を縮小させながら取引を終えました。

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【日本市場の動向】

日本市場は前日の米国市場が
雇用統計の大幅な改善を背景に上昇した流れを引き継ぎ、
買いが先行してスタートしました。

買いが一巡した後は、さらに上値を引き上げる
強い材料が見当たらず、
前日の終値付近まで押される場面もありましたが、
全取引時間を通してプラスで推移して今週の取引を終えました。

前日まで買われた空運業、陸運業、海運業と
陸・空・海揃って利益確定に押されました。
一方、精密機器が上昇率1位、化学、機械など
景気敏感業種に買いが進みました。

日経の日足は長い下ひげを持つ短陽線を形成しました。
前日の日足より高値を切り上げ安値も切り上げたので、
形でも上昇、 高値では25日線が意識されて
抑えられる動きが続きました。

2週間を振り返ってみると
6月16日の大きな上昇の陽線の中で動きが収まり、
2週間ではボックストレンド
より長い期間では三角持ち合いを形成しています。

安値は切り上げて高値は切り下げる
三角持ち合いなので、上か下どちらか振れる方向に
トレンドが発生します。
下値が硬いことから上に向かう可能性が強いことを示していますが、
来週の反応次第という側面が強いと言えます。

商いは低調で2兆円を割り込み、
6月22日以来の低水準を記録しました。
東証1部の売買代金は1兆6954億円、
売買高は9億8246万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1333銘柄、
値下がりは759、変わらずは78銘柄でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

少しはイラッとさせる1週間が終わりました。
上にいったかと思った瞬間に下、
下を模索するのかと分析すると上、
それでも6/16の範囲を抜け出すことができず、
見事なまでの持ち合い相場が継続しました。

トレーダーにとっては上でも下でもない
方向感なしボックスが最も耐え硬い期間で、
集中力が切れやすくなります。

しかし、現在の動きは直近形成された持ち合いが
煮詰まってきているところ、
ここで集中力を切らすと次の大きい動きに乗ることができません。
「動きがない時だからこそワクワクすべき!」と
投資の先輩が教えてくださったことを覚えています。

ある意味当然のことで永遠に煮詰まる相場と言うのは存在せず、
結局は上か下、どちらかに振れるようになります。
注目していた雇用統計は市場予想を回って上昇の要因になりましたが、
思ったほどの影響は与えず、
新型コロナウィルスの感染者数拡大が
上値を限定的な範囲に抑えるなど影響しているのがわかります。

来週も基本的な動きは変わらず
新型コロナウィルス関連のニュースVS
景気回復・経済活動再開の材料がぶつかり合い続けます。
さらに市場を揺るがす要因となるのは
消費動向を探る指標が盛り沢山予定されていることです。

8日に6月景気ウォッチャー調査、
米国の5月消費者信用残高、
9日は5月機械受注が寄り付き前に発表、

6月工作機械受注も引け後に予定されているます。
また同日、中国の6月生産者物価指数、6月消費者物価指数
10日は6月企業物価指数に加えて
安川電気、良品計画、アスクルなど
注目度の高い決算発表が多く予定されています。

週後半に行くほど大きく動く可能性があるので注意、
消費関連銘柄に注目していきたいところです。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,306.48 +160.52(0.72%)
ドル・円
107.47 – 107.48 ±0.00(0.00%)
ユーロ・円
120.84 – 120.85 -0.39(-0.32%)
ユーロ・ドル
1.1243 – 1.1245 -0.0037(-0.32%)
NYダウ工業株30種(ドル)
25,827.36 +92.39(0.35%)
S&P500種
3,130.01 +14.15(0.45%)
ナスダック
10,207.629 +53.000(0.52%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
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