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2020年7月31日の日経概況

2020年7月31日の東京株式市場は大幅に6営業日続落しました。
終値は前営業日比629円23銭(2.82%)安の2万1710円00銭でした。
米国市場は景気減速の懸念を背景にダウ指数が下落、
日本市場は企業業績の悪化と新型コロナウィルスの新規感染者数拡大で、
投資家心理が大きく悪化、本日の安値で引ける大幅な下落を記録しました。
支えになると期待されていた節目を全て割り込んだので、
早期の回復を見せないと下げが加速する恐れがあります。
本日も最後までしっかりお読み下さい。

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【米国市場の動向】

米国市場は反落と続伸、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比225ドル92セント(0.9%)安の2万6313ドル65セント、
ナスダック総合株価指数は続伸して
前営業日比44.87ポイント(0.4%)高の1万0587.81で取引を終えました。

発表された経済指標が経済再開の停滞を
示す結果となり、売りが広がりました。
4~6月期のGDP速報値は前期比年率32.9%減、
下げ幅は過去最大を記録。

減少の兆しが見えていた新規失業保険申請件数は
先週から増加、景気回復にはまだ時間がかかるとの
失望感が働きましたが、コロナ経済をリードすると
期待されるハイテク株は引き続き買われ、
ナスダックは上昇しました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場の動きがまちまちの中、
企業業績の悪化と新型コロナウィルスの感染者拡大を受けて、
投資家心理が大きく悪化、下げ幅を広げました。

東京都の新規感染者が463人と、過去最多を更新、
第2波の顕在化で経済活動の停滞が懸念され、
本日の安値で引けました。

2021年3月期の連結純利益が33%減になると発表した
アドバンテストが15%の大幅下落で
1銘柄で日経平均を71円引き下げました。

33業種すべてが下落、海運、ゴム製品、パルプ・紙など
景気敏感株及び輸出関連の素材系が
大きく売られました。

日経の日足は大陰線を形成しました。
下ヒゲを持たず、本日の安値で行けたことから、
投資家心理が大きく悪化したことが読み取れます。

前日の終値から下放れしてスタート、
そのまま下落したので、
下向きのギャップを形成しました。

前日は「心理的に崩れる最初のポイントは7/10の安値、
その後は6/29の安値と22,000円のライン、」と解説、
その全てを割り込み、
6/15の安値に迫ってきました。

22,000円にまたがる形を取りましたが、
早期に22,000円を突破しないと、レジスタンスに変わり
動きはより厳しくなることが予想されます。

東証1部の売買代金は2兆7815億円、
売買高は16億7899万株でした。
売買代金は6月19日以来、売買高は6月12日以来の
高い水準で「パニック売り」の様子です。
東証1部の値下がり銘柄数は2032、
値上がりは134、変わらずは7銘柄でした。
値下がり銘柄数が全体の9割強を占める全面安でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

前日は「この下げが持ち合いの下の辺で止まるようだったら、
コロナバブルとまで言われていた
強気相場に戻る事は割と容易と考えられますが、
それを下に抜くと、さらに下げが加速する可能性が出てきます。」、
「(空売りに関して)値動きの軽い銘柄でいくつか
さらに選別するのもよいでしょう。」と解説しましたが、
ここまで早く割り込むことまでは予想できませんでした。

市場の流れが大きく変わることは、
取引している銘柄の動きをみれば、
自ずと分かってくるものがあります。

いつの間にか買いで入った銘柄はほとんどロスカットで終わり、
ポートフォリオの中が空売り銘柄で埋め尽くされていると、
市場が大きな下げトレンドを形成しつつあることがわかります。

メルマガで掲載している銘柄にもその動きは明確です。
買った銘柄は損失になりますが、
下げが拡大して、空売り銘柄の利益がそれを補う、
市場と言うものはそんなもんかなと、
つくづく思うことがありますます

今週は上昇した日は1日もなく全敗、
6日続落、週間ベースで1041円の下落と、
なんと4桁の下落となりました。
週足でみても2週連続の陰線、22,000円、
トレンド把握の目安とされる13週線、52週線など
テクニカル上で節目になるポイントはすべて下に打ち抜きました。

来週の焦点は6月の動きで、節目になるところまで
割り込むかです。
5月中旬から始まった激しい上昇が、
6月に入っても続き、23185円まで上昇、
その後の急落で6月15日の21529円で安値をつけました。
この価格帯を下に抜けると、
抜けるとさらに大きな下落が待ち構え、
リーマンショック時のように2番底も頭をよぎります。

円高傾向まで重なっている現状では
明確なトレンド転換が見られるまで買いは控え、
保持している空売り銘柄の利益最大化と
新たな空売りの物色に専念しましょう。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,710.00 -629.23(-2.82%)
ドル・円
104.94 – 104.95 -0.12(-0.11%)
ユーロ・円
124.20 – 124.21 +0.68(0.55%)
ユーロ・ドル
1.1834 – 1.1836 +0.0077(0.65%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,313.65 -225.92(-0.85%)
S&P500種
3,246.22 -12.22(-0.37%)
ナスダック
10,587.813 +44.870(0.42%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
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http://www.tbladvisory.com/topics/

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